日本:言葉、イメージ
ボローニャ 4月28日 16時
講演会シリーズ
講演会シリーズでは、偉大な哲学者や有能なシェフ、伝統と現代などさまざまなジャンルにおいての移り変わりゆく過程に目を向ける。
場所:ボローニャ市立考古学博物館
Via dell‘Archiginnasio, 2 Bologna
「碁:コツと戦略」
講演およびデモンストレーション:ボローニャ碁クラブ代表
長い歴史の中、囲碁のルールや原理はもっぱら口承で伝えられてきたため、囲碁の由来について得られる情報は曖昧である。囲碁はとても古く、戦略から技法となり、技法のコツを得て戦略し、ましては哲学の原理ともなりながら東アジア諸国全体で広がりを見せた。
日本語の「碁」は包囲する、取り囲むといった意味を持ち、囲碁のゲームは碁盤上に碁石を置きながら地を占領し、広げ、取り囲むことが目的とされる。西洋においては、川端康成のすばらしい小説『名人』を通して囲碁が知られるようになった。
10月20日 16時
場所:ボローニャ市立考古学博物館
Via dell’Archiginnasio, 2 Bologna
『Sentieri di mezzo – Tra Occidente e Oriente』(雑誌:Mimesis出版 2007年)
講演および雑誌の紹介:ジャンジョルジオ・パスクアロット
講演では、現代に向けられた考え方を特徴付けている哲学、言語学、文化のそれぞれの違いとともに比較することをテーマに取り上げる。具体的には異文化の視点におけるインドや中国、日本の考え方の伝統より外国人について言及する。
10月27日 16時
場所:ボローニャ市立考古学博物館
Via dell’Archiginnasio, 2 Bologna
パオラ・カニョーニ著 『Scritti teatrali』(Cafoscarina出版 2006年)
講演および本の紹介:ボナヴェントゥーラ・ルペルティ
パオラ・カニョーニ (1940-2004)の演劇に対する情熱は、日本や能の魅力、また、創造的な経験がオリジナル性や魅力を常に刺激する国の過去や現在へと広がった。数多 くのテーマを通し彼女の研究は、常に日本の伝統の演劇の中から今日の演劇に対する問題提起への最大の関心を向ける意図を持ったものだった。
11月10日 16時
場所:ボローニャ市立考古学博物館、サラ・デル・リソルジメント
Via dell’Archiginnasio, 2 Bologna
『New Zen Spazi della cerimonia del tè nell’architettura giapponese contemporanea』(Damiani出版、2007年)
講演および本の紹介:マッテーオ・カザーリ
国際的に評判のいい写真家、マイケル・フリーマンの作品は実にユニークである。35のプロジェクトに250枚以上の写真が撮られ、深く掘り下げるための注釈が付いている。最も革新的なプロジェクトとして、日本の現代建築家やデザイナーと茶道の伝統的な茶室を写したものがある。
11月15日 15時30分
場所:サンタ・ルチア、アウラ・アブシダレ
講演:「能のほのかな魅力」
モニーク・アーナウド、ジョバンニ・アッザローニ、マッテーオ・カザーリ
6世紀以上もの歴史を持つ「能」、おそらく知られている現存の演劇としては最も古いと思われる。「能」の長寿と生命力は知識、価値、美学が師匠と弟子の間で途切れることなく伝承されてきた結果である。中でも「幽玄」は14世紀から15世紀にかけて世阿弥により理論化され、それは現在もそのまま受け継がれている。
10月15日 11時
サローネ・マレスコッティにて
歌舞伎:役者のもてなしによる舞台と衣装
講演:朝倉摂
歌舞伎では歴史や神話、現実をさまよう世界に根を下ろした人間の物語が語られる。舞台や衣装は役者が演技をする舞台を照らしパーフェクトな雰囲気を作り出すのに基本的な役割を果たす。衣装デザイナーでもある舞台美術家の朝倉摂は今日の歌舞伎舞台で最大の役者である第3代市川猿之助の最も重要な協力者でもある。